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シェラック

シェラック

掛け時計の仕上げを決めるにあたって、なるべく着色されず、湿気・乾燥に対する保護力があり、質感も良いものが欲しいと思いました。一般的によく使われるものをいくつか試してみましたが、いまひとつしっくりこないと思いました。

現在仕上げに使用されることはあまりないですが、かつては一般的な仕上げだったシェラックを試してみることにしました。

結果、これは使うしかないと思いました。
塗膜が薄いうえ非常に透明感があります。質感も生理的に自然さを感じるもので文句なしでした。
臭くないです。塗っている時はなんだか美味しそうな匂いがします。塗装後匂いはほぼ無くなります。
造膜塗料ですので保護も問題ありません。
完全乾燥後の靭性も思った以上にあります。
塗装してから3年ほど窓のある部屋に放置しておいた試験片を見ても黄変はありません。

弱点もあります。
シェラックの塗膜はアルコールやアルカリに弱いです。溶けます。
ニスの使用期限が短く(通常、生成後6ヶ月以内)保管温度にも注意が必要です。自分でニスを作って管理する必要があります。

もちろんアルコール消毒はできません。
消毒剤ではありませんがアルコールの含まれていない『CPスーパーマルチガードスプレー』というものが売られています。使用してみましたが、少なくとも短期的にはシェラックの塗膜に悪影響は見られませんでした。長期的にはわかりません。
特に推奨はしませんが、どうしても何かしたい場合は使用してもいいかもしれません。掛け時計に直接吹き付けたりはしないでください。なお使用した場合、ワックスの持続期間が短くなる可能性はあります。

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